スクープ
更新日:2019.08.30 / 掲載日:2019.06.27

スクープ! トヨタ新型カローラ/カローラツーリングは車格も価格もひとクラス上に大変身

カローラセダンハイブリッド(北米仕様)

2019年8月30日更新

新型カローラの発表が、いよいよ近づいてきた。2019年9月17日、世界のベストセラーであるカローラは、12代目へと進化する。それに先立ち、編集部では新型の価格情報を入手した。

スタート価格はセダン1.8G-Xの193万6000円から。現行カローラのセダン、アクシオは150万円台の1.3L車からラインアップされ、ワゴンのフィールダーにも160万円台の1.5Lベーシックグレードがあるが、新型は一気にそのハードルを上げる。最高価格は、新型ではツーリングと呼ぶワゴンのハイブリッド4WD車の最上級グレード車で、299万7500円。バブル景気の崩壊以来、日本はデフレと言われるが、バブル時代ならマーク2の上級グレードに手が届いた値づけだ。

既報した通り、新型カローラはセダン(アクシオの名は使わない)、ツーリングともに全幅が1700mmを越える3ナンバー車となる。2018年夏にひと足先に登場した2BOXハッチバックのカローラスポーツは、前身となるオーリスの時代から海外モデルと同じ3ナンバー車となっているが、セダンとワゴンの3ナンバー化は、半世紀余りの歴史で初めてのこと。国内には、5ナンバーサイズにこだわる古くからのファンが根強く存在するが、いかにトヨタと言えども、もはや国内市場専用車をわざわざ仕立てる余裕はなくなったのだ。

それに合わせて、搭載されるガソリンエンジンも従来の国内向けカローラアクシオ/フィールダーの主力だった1.5Lや1.3Lから、1.8Lへとスケールアップされる。スポーティモデルにはカローラスポーツにも搭載されている1.2Lターボを用意する一方で、ガソリン車は1.8Lがメインになるのだ。ハイブリッドも1.8Lエンジン+モーターの組み合わせで、4WD車も後輪を専用モーターで駆動するハイブリッドのみの設定だ。

それではもはやカローラではない、と憤慨する歴代モデルユーザーもいそうだが、純粋にクルマとしての出来栄えを考えれば、わざわざ車幅を狭め、当然の結果として走りのポテンシャルも落とした5ナンバーモデルより、世界の市場で高く評価されてきた3ナンバーモデルの方が上出来なのは当然だろう。車格アップも含めて、300万円の声を聞くにふさわしい内容に仕上がっているとトヨタも自負しているはずだ。

世界戦略車のカローラは、欧州ではスポーツに当たる2BOX車とワゴンのツーリングがVWゴルフなどと真っ向勝負し、アメリカや中国ではセダンがシビックなどの日本車や韓国車と競り合っている。いずれも大きな販売台数が見込めるドル箱市場だ。そうした中で、日本国内では平均年齢の高いファン層に支えられて5ナンバーサイズと手ごろな価格を守ってきた。

けれど、もはやそれではそろばんが合わなくなった。カローラが長年担ってきたベーシックなファミリーカーという立ち位置は、走りも装備も充実した軽自動車に追い上げられ、世界市場では5ナンバーという規格自体がガラパゴス化しつつある。そうした中で、車格も価格もひとクラス上へと脱皮することで、カローラは「もっといいクルマ」へと進化するのだ。

先行するカローラスポーツは、走りも作りも専門家からも高く評価されている。その血を分けた新型カローラセダン/ツーリングの完成度も期待できる。年寄りが乗る5ナンバーサイズのカローラは、もはや過去のもの。これからは世界基準に生まれ変わったカローラが、日本の路上でもメインストリームなのだ。

●カローラ/カローラツーリング予想価格
◆1.8Lガソリン
カローラ1.8G-X(CVT)・・・・・・・・・・・・・・・・2WD・・・193万6000円
カローラツーリング1.8G-X(CVT)・・・・・・・・・・・2WD・・・197万6400円
カローラ1.8S(CVT)・・・・・・・・・・・・・・・・・2WD・・・213万9500円
カローラツーリング1.8S(CVT)・・・・・・・・・・・・2WD・・・217万6200円
カローラW×B(CVT)・・・・・・・・・・・・・・・・2WD・・・231万5500円
カローラツーリングW×B(CVT)・・・・・・・・・・・2WD・・・232万2000円
◆1.2Lターボガソリン
カローラW×B(6MT)・・・・・・・・・・・・・・・・2WD・・・240万9000円
カローラツーリングW×B(6MT)・・・・・・・・・・・2WD・・・245万8500円
◆1.8Lハイブリッド
カローラHYBRID G-X(電気式無段変速)・・・・・・・・2WD・・・235万9800円
カローラツーリングHYBRID G-X(電気式無段変速)・・・2WD・・・243万5400円
カローラHYBRID S(電気式無段変速)・・・・・・・・・2WD・・・252万7200円
カローラツーリングHYBRID S(電気式無段変速)・・・・2WD・・・260万2800円
カローラHYBRID W×B(電気式無段変速)・・・・・・・・・2WD・・・270万円
カローラツーリングHYBRID W×B(電気式無段変速)・・2WD・・・274万8600円
カローラHYBRID G-X(電気式無段変速)・・・・・・・・4WD・・・260万1500円
カローラツーリングHYBRID G-X(電気式無段変速)・・・4WD・・・267万8500円
カローラHYBRID S(電気式無段変速)・・・・・・・・4WD・・・・277万2000円
カローラツーリングHYBRID S(電気式無段変速)・・・・・4WD・・・284万9000円
カローラHYBRID W×B(電気式無段変速)・・・・・・・4WD・・・294万8000円
カローラツーリングHYBRID W×B(電気式無段変速)・・4WD・・・299万7500円

スクープ! トヨタ 新型カローラの発表は9月17日 

欧州仕様カローラツーリングスポーツ

欧州仕様カローラツーリングスポーツ

2019年8月1日更新

前回、東京モーターショー前後の発表と予想した新型カローラの、正式な発表日が判明した。その期日は9月17日。当初予想されていた10月下旬より、1カ月余り早まることになる。また、新たな情報では、これまでカローラアクシオ、カローラフィールダーを名乗っていたセダンとステーションワゴンが、新型ではそれぞれカローラセダン、カローラツーリング(欧州市場ではカローラツーリングスポーツと呼ばれる)の車名で登場するという。

新型カローラにはもうひとつ、今回判明した重大なポイントがある。前回、先に上陸した2BOXのカローラスポーツが3ナンバーのグローバルボディで日本に導入された一方で、アクシオとフィールダー(セダンとツーリング)は5ナンバーサイズの日本国内専用ボディになると報じた。しかし、新たに入手した情報ではどちらも3ナンバー規格のワイドボディだというのだ。

全長こそセダン、ツーリングともに4495mmとカローラらしい扱いやすさを保つものの、全幅は1745mmと、ついに世界のこのクラスの常識的なサイズとなる。ちなみに先に発売されているカローラスポーツは全長4375mm、全幅1790mmと、より短く、幅広い。欧州での売れ筋である2BOXと比べると、アジアや北米が主な市場のセダンは、狭い日本の街中でも、なんとか許してもらえる限界という線を狙ったのだろう。

全高はセダンが1435mmに対して、ツーリングはスポーツと同じ1460mm。これはスポーティなシャークフィンを含んだ数値だ。ホイールベースは全車共通で、2640mmとなる。グレード構成はセダンとツーリングに共通で、現行型にも存在する最上級のW×B、現行ではフィールダーのみに設定されているS、そしてベーシックなG-Xだ。

搭載されるパワートレーンは、先にスポーツに搭載済みの1.2Lターボと、1.8LNAのガソリン。そして1.8L+モーターのハイブリッドの3種。1.2Lターボは6速MTとの組み合わせで、W×Bのみに設定され、1.8LNAはCVT。長らくカローラのメイン排気量だった1.5Lは、新型ではドロップすることになる。

全車にディスプレイオーディオが標準装備されるほか、セダンの後席には前倒し格納とトランクスルー機構が備わり、ゴルフバッグがセダンには3個、ツーリングには4個積載可能など、カローラ伝統の使い勝手にはさらに磨きがかけられる。

ついにワールドサイズとなるカローラセダンとツーリングは、これからも世界標準の小型車として、日本人の暮らしを支え続けるのだ。

  • 欧州仕様カローラツーリングスポーツ

  • 欧州仕様カローラセダンのラゲッジスペース。

  • 欧州仕様カローラツーリングスポーツのラゲッジスペース。

スクープ! 新型カローラはスタイリッシュ&アグレッシブに大変身!! 発売は2019年の秋!

カローラセダン(海外仕様)

カローラと言えば、泣く子も黙る日本のファミリーカーの代表選手……だったのは今や昔。軽自動車やミニバン、ハイブリッド専用車などに蹴散らされて、日本の路上では存在感を失いつつある感もある。現行モデルにはトヨタ自慢のハイブリッド車もあるし、乗れば使い勝手も走りも経済性もバランスよく備えた優等生だが、その優等生ぶりが、個性化、多様化の進む現代の日本では時代遅れになってしまったのかもしれない。しかし、世界におけるカローラは、今なお圧倒的な人気を保っている。1966年デビューの初代以来、トヨタの海外進出の先兵役も果たしてきたカローラは、1968年には、早くもマレーシアとオーストラリアでの生産(組み立て)を開始。セダンにクーペ、ワゴンに2BOXと時代や仕向地に合わせてボディバリエーションを増やし、今では世界16カ国で生産され、150カ国以上で販売されている。その累計生産台数は、軽く4400万台以上。カローラは押しも押されもしない、世界一のベストセラーであり続けているのだ。その12代目となる最新モデルも、2018年夏に日本国内で2BOXモデルがカローラスポーツの名ですでに発売されている。続いて2018年10月のパリモーターショーで、ツーリングスポーツと呼ぶワゴンが発表された。11月の中国・広州ショーでは、スポーティ仕様とプレステージ仕様のセダンが、同月末のロサンゼルスショーでは北米向け初のハイブリッドも搭載したセダンがお披露目されている。いずれもアグレッシブな表情と流麗なフォルムで、半世紀もの歴史から連想しがちな保守的なイメージを覆すデザインが魅力的だ。

カローラワゴン(海外仕様)

ただし、カローラスポーツは海外向けと同じ3ナンバーボディだったが、どうやら2019年秋に発売される日本国内市場向けのセダンとワゴンは、国内専用ボディになるようだ。もともと5ナンバーサイズの小型セダンとして誕生したカローラだが、世界市場でのニーズに応えてモデルチェンジの度に大型化。2006年に登場した10代目からは、海外向けと国内向けが異なるボディとなっていた。海外向けは全幅が1700mmを越える、いわゆる3ナンバー規格になるのに対して、国内向けは5ナンバーサイズを守ってきた。新型のセダンとワゴンも、その“伝統”を守るというわけだ。狭い日本の街中では、5ナンバーサイズが使いやすいのは事実。長年カローラを乗り継いできた固定客の中には、何が何でも5ナンバーサイズ、という人も多いらしい。営業車やレンタカーなどの、いわゆるフリート需要にも、5ナンバーの小型車規格のニーズは強いのだろう。それでも、海外向けのイメージを上手に受け継ぐデザインが与えられれば、カローラのイメージはずいぶんフレッシュなものになることだろう。トヨタの最新の設計思想であるTNGAによるプラットフォームは、5ナンバーサイズに縮小されてもしっかりとした上質な走りを実現してくれるはずだ。もちろん、自動ブレーキなどを含む先進予防安全技術、Toyota Safety Senseを全車に標準装備。パワートレインは先に登場しているカローラスポーツと同様に、ガソリン車とハイブリッド車の双方が用意され、幅広いニーズに応える。カローラスポーツでは1.2Lガソリンターボと1.8L+モーターのハイブリッドだったが、セダン/ワゴンでは1.3~1.5のガソリンNAもありか。ちなみに、新型発売後も、当面は現行型のアクシオとフィールダーの1.5ハイブリッド車が併売される模様。東京モーターショー前後の正式発表を、楽しみに待つ甲斐はありそうだ。

カローラワゴン(海外仕様)

  • カローラアクシオ

  • カローラフィールダー

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グーネットマガジン編集部

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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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